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屈折領域・裏鏡


一次・二次創作を扱っています。現在ネギま!×Fate「夢破れし英雄」連載中。

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夢破れし英雄 プロローグ


「とある英雄の最期と新たなる旅立ち」



 裏切りがあった。
 俺自身は、もうそんなことには慣れきっている。
 背中から撃たれるのも。
 助けた子供に刺されるのも。
 そんな事は日常茶飯事で。
 俺は、とっくに人間としての殻を被ることさえ出来ないほどに、壊れていた。
 だから、なのだろう。

 裏切ってしまった。

 期待から。救いの声から。信頼から。
 そして何よりも、衛宮士郎が目指した正義の味方という在り方から。
 全てが悪い方向に働いて、俺には言い訳をする気力さえなかった。
 そしてその結果。


 俺は、最高の戦友と殺し合う。





 ◇





 既に衛宮士郎という魔術使いは満身創痍であり、逆に遠坂凛という魔術師は万全の態勢だった。
 だがそれでも彼女は慢心しない。いや、できるはずがない。これまでに二度、彼女の敷いた覆すことができるはずのない死地を、衛宮士郎という男は打ち破っている。
 遠坂凛の敷いた策は完璧だった。例え二十七祖であろうともこの陣から逃れうることは叶うまい。だがそれでも、最強の魔術使いは生き延びる。
 どれほど絶望的な状況であろうとも絶望というものを知らず、一人でも多くを助けようとするモンスター。
 だが、彼がそんな男であったからこそ、今こうして彼女は、最愛の弟子だった男を、殺す。
「ここまでよ。分かっているんでしょう?」
「……あ、……ぐ、ぅ」
 既に衛宮士郎には自我というものがほとんど残されていない。無理無茶無謀。たとえ世界と契約した身であろうとも、許されるはずもない幻想に、彼は手を出した。
 そうしなければ救えなかったから。そうしなければ護れなかったから。そしてその代償として、今彼は死を迎える。
「と、おさ、か」
 それでも彼の最後に残されたモノは、たった一つの救いの為に立ちあがる。
 それは本能であったのかもしれない。
 衛宮士郎の原初に組み込まれたプログラム。
 論理もなく意志もなく義務もなく、残されたそれは感情だった。
 遠坂凛は静かに宝石剣を構える。
 だって、こんな士郎はもう見たくなかった。
 ■を殺すような士郎なんて知りたくなかった。
 仲間全てを裏切るような、士郎なんて、いてほしくなかった。
 だから殺す。それ以外に理由なんてない。義憤も憎しみも置き去りにして、それは遠い過去のよう。
 でも、それこそが、あの騎士王と戦場を駆けていた頃の彼の望みであると思ったから。
「ねえ。私、貴方のこと愛していたわ」
 そこで、彼の動きは止まった。
 凛と同じく宝石剣を構えようとしていた両手は固まり、茫然としたように虚ろな瞳は彼女を求める。

 そして。

 幻の中で最高の戦友の姿を認めた彼は。
「ありがとう、遠坂」


 最後に一瞬だけ、かつての笑顔で笑った。









 ◇







「終わったようだな」
 反英雄と未熟な魔法使いの対峙を見守っていた老人は、涙を止められぬ女性に声をかける。
「ええ。終わりました」
 だが声は一片の迷いもなく。巨大なクレーターを見つめ続ける。
「何故、士郎に宝石剣を与えたのですか?」
「盗られただけじゃ。奴とは一度戦ったことがあってな。弟子にしようかとも思っていたのだが、逃げ脚が速かった。そして追いかけてきてみればこれだ」
 凛は沈黙する。今の彼女を支配するのは彼女自身理解できない感情だ。
 悲しみであり。喜びであり。
 喪失であり、充足でもある。
 そしてそれらの感情を折りたたみ、遠坂凛は前を向いた。先へ進むために。
 だが。
「さて、我が弟子よ。衛宮士郎から一つ言伝がある」
「え?」
 それはあまりにも予想外で、だからなのか凛の落ち着きかけた胸を揺さぶった。
 そして訪れる感情は歓喜。
 衛宮士郎という男が、自分の為に言葉を残してくれていた、ということへの。
「『桜を守れなくてゴメン』……だ、そうだ」
「バカね……やっぱりアンタ大馬鹿だわ……っ」
 凛は崩れ落ちた。
 だって、そんなのってない。
「そしてこれはワシからの言葉だがな。お前の妹を殺したのは衛宮士郎ではない」
 愛した男が、愛している妹を殺したんだと思っていた。
 愛した男が、裏切ったのだとばかり思っていた。
 何故、信じられなかったのか。
「やったのは奴の未来存在。既に英雄として登録された守護者の一員だ」
 あの時、既に桜は『ニンゲンのテキ』になっていたのだろう。
 アンリ・マユ降臨の前に、何故カウンターガーディアンが現れたのかは分からないが、もしかしたら、あの大バカは守護者を相手に戦ったのかもしれない。
 何故、気付かなかったのだろう。あの時、アイツ自身にも刀傷があったのを。
 アイツはあんなにも、ただ正義の味方であろうとしただけなのに。
 誰よりも。あの時、桜を救いたかったのは、彼であったはずなのに。
 その彼が、裏切った、だなんて。
「大師父。私、行きますね」
 十分長い後悔の後に、彼女は勇ましく立ち上がる。
「その分だと気づいているようだな。奴は今もどこかの並行世界で生きている」
「ええ。宝石剣と宝石剣の激突が予測できない乱数を出したのでしょう。あのクレーターは、使い手のいなくなった宝石剣が崩壊してできたもの」
「逢いに行くのか。新たなる魔法使いよ」
「はい。私とアイツの間にはまだパスが残っている。逢って……一発ぶん殴ってきます」
 魔法使い二人は、静かに微笑みを交わした。





 一つの世界で幕は閉じ、新たな世界で幕は上がる。
 いざ。新たなる世界での日々を。








凛「まずは一発、殴らないとね」(拍手)
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?

こんにちは.
あそこあなたが使った 夢破れし英雄を翻訳しても良いでしょうか.?
翻訳機ドルリンゴなので変でも見てくれるのをところです.
児あげる所は blog.naver.com/d8542629 と http://www.typemoon.net/ です. なにとも承諾してくださる.
もし翻訳許可が可能だったら d8542629@naver.com でメールちょっと送ってくださればありがたいです.

2011.02.04 | URL | こんにちは. #JdUD/Bzk [ 編集 ]


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