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一次・二次創作を扱っています。現在ネギま!×Fate「夢破れし英雄」連載中。

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夢破れし英雄  第59話


「一回戦(3) ネギVSタカミチ」  大きくなった。
 緊張で固くなった身体を無理やり動かしているネギを見て、タカミチは素直な感想を抱く。

 ネギに初めて会ったのは、果たして何年前だっただろうか。タカミチはその出会いを思い返した。
 既に魔法学校には入学していたはずだから……5年ほど前の事。
 正確には、ナギの生まれ故郷が襲われ、状況が落ち着いてからの事だ。

 当時、タカミチは師に託されたアスナ姫にかかりきりだった。
 おそらくタカミチの人生の中で最も忙しい時期だっただろう。
 ナギの息子の存在を知ってはいても、積極的に関わる余裕がなかったのだ。
 そしてその必要性もないと考えていた。
 英雄の息子とは言え、今はまだ普通の少年なのだ。穏やかに過ごせるに越したことはない。
 ナギの故郷には腕の立つ魔法使いも多く、戦力的にも申し分ないというのも後押ししていた。

 それがどうしようもなく甘い考えなのだと理解したのは、ネギの住む村が襲撃された時だった。
 理由は分からない。今更ナギの生まれ故郷であるという理由だけで、ここまで大事を起こすメリットはないはずだった。
 どちらにせよ、ナギとの関連がなければ襲撃もなかっただろう。
 犯人にある程度の予想がついていた事もあり――以後、タカミチの背負うモノが一つ増えた。
 それだけの、話。

 そうして世話を焼いてきたからこそ、こうして成長した姿を見るのは純粋に嬉しいものだ。
 しかも、単に肉体が成長したわけではない。
 幾つかの戦いを通して、その精神も鍛えられている。
 そう、タカミチと戦える、戦いになるレベルまで。

 その細かなところは、これからの手合わせで明らかになっていくのだろう。
 それが、超の事や士郎の事や、明日菜の事さえ今は忘れてしまうくらいに、楽しみなのだ。

「さぁ、皆さんご存知最強の広域指導員・デスメガネ高畑!
 これに対するは噂の子供先生! 
 結果は火を見るより明らかにも思えますが、果たして勝利の女神はどちらに微笑むのか!」

 和美の煽りも最高潮に達する。
 それを見て、タカミチは己の構えを取った。
 即ち、ポケットを鞘に見立てた状態。居合い拳の構え。

「さぁ、やろうかネギ君」

 スイッチが切り替わる。
 微笑ましいモノを見る優しげな瞳から、油断なく容赦ない戦士の眼光へと。
 その凄みに、ネギの身体が更に強張った。
 同時に、幾つもの思考が彼を襲う。

 ネギはまだ、その思考を肉体の感覚にまで昇華するだけの経験が足りなかった。
 自然と身体が動くような、考える前に最善を成している現実。
 その感覚もまだ知らず、体験していても意識的にスイッチを切り替える事ができていない。
 それでは実力を発揮できない。いいや、それも含めて実力だ。
 練習でしか発揮できぬ力に意味はない。
 だが、そういった精神的な問題は、一度突き破れば安定するものだ。
 そしてその壁を超える瞬間が、様々な環境の必然によりこの一瞬に到来した。

「それでは第六試合、FIGHT!」

 瞬動。それは初手としては些か思い切りのいい手段である。
 だが、だからこそリスクの分だけリターンも大きい。
 特に近接戦闘に特化している者、この試合のように遠距離攻撃に制限があるような場合は、いかに拳が届く間合いに入るかが重要になる。
 ならば瞬動、というのは安直ではあるが効果的だ。

 勿論、そんなネギの浅い考えなどタカミチにはお見通しではあった。
 瞬動ができる事に多少は驚いたものの、即座に迎撃の居合い拳を放つ。
 その数都合4発。最初の攻防で出すには過剰とも言える数だ。

 だがその悉くをネギは防ぐ。
 風障壁。数トンの衝撃にも耐えうる魔法障壁は、期待通りの効果を発揮したのだ。
 そして、障壁で防御を固めて瞬動、というパターンは誰でも思いつく常套手段である。
 当然、タカミチにも対抗策はあった。
 所詮は前方のみの防御なのだから死角から攻撃するだけで事足りる。効果時間切れを狙ってもいい。

 しかし、タカミチはこの戦いを少しでも長く楽しみたいと思っていた。
 ネギがどんな事をしてくるのか。
 何ができて、どのように発展させてくるのか。
 その成長を、全て引き出したいと考えていた。アルとの約束など関係ない。
 それはタカミチ自身の欲求だった。

 正面からの居合い拳、その迎撃の悉くをネギの障壁は防ぐ。
 そして瞬動は成功した。後ろに回り込んだネギは、即座に肉弾戦へと移行したのだ。

 たが、ここで一つのミスを犯してしまう。
 ネギの扱う中国拳法。その近接戦闘技術でならば、タカミチの拳に合わせてのカウンターが可能であるはずだった。
 しかし、恐怖心が勝ったか、或いはカウンターが間に合わないと判断したか。
 ネギはもう一度瞬動を使用した。

 瞬動というのは、長距離の移動が難しい。そして同時に、極短距離の移動もまた難しいのだ。
 弱すぎては瞬動にならないし、強すぎては着地が難しくなる。
 故に、ネギが瞬動を用いて再びタカミチの背後を取ろうとしても、間が空き過ぎてしまうのだ。

 しかしタカミチもまた、大きなモーションでパンチを放っている。
 後ろから見えるその姿は一見隙だらけで、空きすぎた間合いを歩法で詰めるには十分。
 翻身伏虎で左腕を。フェイントを混ぜて腹を空け、硬開門。
 体勢を崩した隙を使って、魔法の矢を無詠唱で拳に纏う。
 震脚を効かせた正拳突きは、十分な威力を持ってタカミチに放たれた。

 が、崩したつもりの体勢も、タカミチにとっては不足。
 吹き飛ばされながらもあっさりとガードし、ダメージはない。
 とは言えここまでの数瞬はネギの独壇場だ。タカミチは対応しているだけであり、攻めているのは紛れもなくネギ。

 そこでネギは調子に乗った。これは悪い意味ではない。
 スイッチが入った。或いはギアが入ったという事だ。
 こうなればテンポは早い。自分のリズムでネギは攻める事ができる。
 エヴァンジェリンとの修行により、パワースピード共にタカミチと戦えるレベルにまでは引き上げられているのだ。
 それは近接戦限定のものではあったが、本来二人の実力差はその程度で済むものではない。
 限定的とは言え、戦えるだけの基礎が出来ている事が既に驚嘆に値するのだから。

 フェイント気味の掌底。タカミチのパンチを始点で止め、そのまま繰り出す肘打ち。
 打撃音が、まるで打楽器のように鳴り響く。
 その様は、面白いように型が決まる事もあって舞を見ているようだった。
 中国拳法に限らず、あらゆる武術は最終的に芸術的な一面を覗かせる。
 あまりに無駄のない極みは、ただそれだけで美しく、問答無用に人の心を惹きつける。

 そんな事を、ネギの対戦相手であるタカミチは考えていた。
 勿論、ネギの攻撃はまだまだそんな極地には達していない。
 それほど容易い道ではない。人間の一生を費やしても辿り着けるか分からないモノだ。
 タカミチとて、本当の意味でそれを理解しているわけではないだろう。

 しかし、中国拳法には型がある。
 その他ほとんどの武術にも存在するが、中国拳法というのは理論的かつ魔術的だ。
 故に、魔法技術との相性もいいわけだが……要は、ある種模倣が効きやすいのだ。
 勿論それは容易ならざる事だ。普通の人間が、何千何万何億と繰り返してようやく身体に身につくような。
 センスも勿論重要だが、より積み重ねが重要になる武術。

 だが、そんな型を、一瞬で学んでしまえる天才がいたら?
 凡人の一年を、一日で成してしまえるような、そんな不条理ならば。
 その真髄に届く事はなくとも、ある一定の水準まで到達するのは早い。
 そして今のネギは似たような状態だ。上辺だけの技術。けれど正確に機能しているのだから問題などない。

 ただ、それだけ。
 タカミチが最も憧れ、そして最も惨めになる光。どうしようもない差。
 才能という、あまりに無慈悲な単語。

 ネギの型は確かに綺麗だ。お手本通り、教本にしたいぐらいの動きと戦い方だろう。
 優等生という次元でさえなく、天才と呼称されるに足る者。
 ナギとはまたベクトルが違う才能ではあったが、それはタカミチが願っても手に入れられない力だ。

 だから、だろうか。タカミチはそれを美しいとは思わない。
 単純に、この年齢でこの動きとは凄いと思うし、綺麗だとは思う。けれど、決定的に美しいとは思えなかった。
 嫉妬がそこにあるからか。そう問われたら、タカミチも答えに詰まるだろう。
 違うというのは簡単だが、ならば何故というと彼の中でも答えは出ていない。
 そんな感情、感覚はとうに割り切ったつもりでいた。
 実際割り切れているのかもしれない。今のタカミチには、努力で勝ち取った力がある。
 一度絶望と共に失った力も、別の形で手に入れる事ができた。
 ならば、少なくとも迷う必要はない。

 その才能に、憧れる事はあるけれど。
 今この時、ネギとの試合は、そんな過去とは関係がないのだから。


 と、そんな事を考えていたからか。
 タカミチは、普段なら見せないような大きな隙を作ってしまった。
 そして、今のネギがそんな隙を見逃すはずもない。

 雷華崩拳。
 雷の矢を拳に纏わせ、崩拳の威力を倍加させる。
 いや、それは倍加などという生易しいものではない。
 雷撃による麻痺効果に加え、魔法の矢三本分の威力が打撃に乗るのだ。
 気や魔力による防御がない人間では、吹き飛ばされるなんてものでは済まない、即死級の技である。

 当然、隙だらけの胴体にそんなものを打ち込まれれば、タカミチと言えどもその場で耐える事はできない。
 いや、むしろ威力を逸らす為に自分から流れに身を任せて吹き飛んだ。
 もうそれぐらいしかできる事がなかったからだ。

「ネギ選手凄まじい一撃! これは決まったか、いや命はあるか――!?」

 和美の実況も、ネギはどこか遠く感じていた。荒い息が少しずつ落ち着いていく。
 手応えは十分。直撃は間違いないし、タカミチには魔法使いクラスの障壁がないから、身体強化以外の方法であの攻撃を防ぐ手立てはない。
 加えて、今の攻撃はネギにとって最大最高の一撃だった。
 少なくとも、実戦で使用できる現実的なラインの上では。

 故に、ネギに策があるとしたらここまで。
 タカミチが立ち上がってきたら、その時は戦いの中でより上位の攻撃を編み出すしかない。
 立つな、とは思った。けれど、それを本当にネギが望んでいたかと言うと微妙なものだ。

 タカミチにとってネギの才能が憧れであるように。
 ネギにとってのタカミチもまた、憧れだった。
 何かと世話を焼いてくれた、友達になろうと言ってくれた人。
 その、圧倒的な強さには憧れていた。純粋に凄いと思っていた。
 だからこの程度で終わって欲しくない。終わるはずがない。
 どんなにこれで決まったと感触が訴えていても。
 それがどうしたと何食わぬ顔で現れるのがタカミチであると――――そう、信じていた。

「4、5……あ、あれはっ。高畑選手無事です、あの打撃を喰らって無傷だー!?」

 実際には無傷というわけではなかった。
 ただ、活動に支障はない。あと倍ぐらい威力があったら骨ぐらい折れていたかもしれないが、それだけ。
 タカミチを一撃で戦闘不能にしたいなら、骨を折るぐらいでは生温い。
 その内蔵を悉く突き破るレベルでなければ、彼を止める事などできはしないのだ。

「へへ……やっぱりね」
「いや、正直驚いたよ。素晴らしい成長だ、ネギ君」

 そして、今のネギにそれだけの攻撃力はない。例え呪文詠唱ができたとしても、そんなチャンスは訪れないだろう。
 故に。ネギが勝つ為には、タカミチが起き上がる気が起きないような鮮やかな攻撃である必要がある。

 ガキィィン。空中で示し合わせたような二人の交差は、金属質な音を響かせる。
 そして舞台に上がらせまいとするネギと、それをいなすタカミチの攻防が始まった。
 とは言え、攻めるのではなく防衛しようとする戦いではネギの身長は不利にしかならない。
 攻めてくるのであればその小ささは相手にとって厄介なものになるが、スピードを重視しない打ち合いになればネギに勝ち目などあるはずがない。
 当然のように、タカミチが繰り出した蹴りを受けて吹き飛ばされる。

 しまったと思ってももう遅い。
 ネギが小太郎に教えられていたタカミチの見えない拳……居合い拳の射程は10メートル。
 そして舞台は15メートル四方だ。これでは射程外に逃げる事は難しい。
 だからこそネギも場外でケリを付けようとしたのだが、それも消極的な策だった。
 こうして踏み込まれてしまえばあっという間にジリ貧になってしまう。

 居合い拳の連打。パンパンという音が木霊する。
 顎を守り、一撃KOだけは阻止しようとするネギ。
 そして足が止まったネギに対して、タカミチは容赦なく居合い拳を打ち込んで行く。

 居合い拳……正確には無音拳。
 それはある種、咸卦法の為の技法でもある。いや、咸卦法に付随する技と言ってもいいか。
 圧倒的なスピードで行われる静と動の転換、切り替え。
 風よりも静かに、嵐よりも荒らかに。
 それは己を無にする境地の先にあるものだ。咸卦法があって初めて完成するもの。
 どれだけ出力を上げていっても、ただひたすらに静かな技が、無音拳としての完成形だ。
 そういう意味では、タカミチの居合い拳は出力こそ物足りないものの無音拳としては完成していた。

 本来ならポケットを鞘に見立てるなんて方法は邪魔でしかない。
 だがそこには型があり、幾万と繰り返してきた流麗な所作がある。
 ポケットという始点が確定しており、一ミリの誤差もなく正確に繰り出すのならば、身体に染み付いている感覚に倣う方が遥かに容易い。
 だからこそ速いのだ、居合い拳とは。
 同じように、ただひたすらに同じ型の正拳突きを鍛錬しても結果は変わらないだろう。
 ただ、居合い拳の方が攻撃のタイミングを隠せるという利点があるというだけ。

 ネギのような才能ではなく、ただ無骨に積み上げただけの技であるからこそ。
 そこにブレはなく、ネギの型が未だ至らぬ本質があった。

 何度も吹き飛ばされ、その本質を見極めようとするネギだが、それを理解できるはずもない。
 ただそこにあるのは、ネギでは認識さえできない程のスピードで迫る衝撃だけだ。
 種も仕掛けもありはしない、純然たる実力がそこにはある。
 かろうじて一撃を避ける事ができたとしても、その崩れた体勢では次弾を迎え撃つ余裕などないのだ。

 ならばと、ネギは無理な体勢からではあったが、試合開始時と同じく瞬動を試みた。
 接近さえしてしまえばタカミチの居合い拳は使えない。
 それは既に分かっている事だ。接近すればという考えは間違ったものではなかった。

 だが。

「うぷっ」

 衝撃で口が潰れ、ネギはおかしな悲鳴を上げた。
 己の弱点など、タカミチは重々承知している。
 だからこそ、接近してこようというのは最初に考えられるアイデアであり、簡単に予想が付いてしまうのだ。
 瞬動は「入って」しまいさえすれば着地点まで一直線だ。
 居合い拳で迎え撃つのも難しい事ではなかった。

 離れてはダメ。近づくのも無理。さらに。

「ちなみに、ネギ君。瞬動術なら僕も出来るよ」

 瞬動で逃げたところで、同じ瞬動で追いつかれる。
 しかも、今日初めて瞬動が成功したネギとはその錬度もケタ違いだ。
 優っている部分などありはしない。
 戦闘を構成するあらゆる要素で、ネギはタカミチに劣っていた。
 パワー、スピード、リーチ、経験。
 センスや順応性など、将来性ならばネギの方が上かもしれないが、今そんなものは何の役にも立たない。

 手詰まりだと外野が批評し、そしてネギ自身も他に打つ手が思い浮かばない。
 絶体絶命のピンチと言える状況で、タカミチは唐突に語りだした。

「この技はね、ネギ君。僕の師匠、ナギの仲間の一人に教わった技なんだ」
「父さんの……?」
「ああ。良い人だったよ。君が詠春さんから貰った写真の右端に写っている人さ」

 懐古しているのか、タカミチは隙だらけだった。
 しかし、だからと言ってこんな状況で攻撃などできるはずもない。
 そんな事で勝っても嬉しくなどないし、そもそも不意打ちの考えさえネギにはなかった。

「ありがとうネギ君。君との試合がこんなに楽しいなんて思わなかった。
 僕が憧れたナギの息子。こうでなくてはね」

 そう言って笑うタカミチに、ネギは不吉なものを感じ取っていた。
 ありがとう、などと。まるで、もう試合は終わりのようではないか。

「まだ修行は終わっていないけれど……君はもう十分一人前だ。
 だから僕も少しだけ本気を見せる事にしたよ。“男同士の戦い”だからね」

 一人前だと認めてくれた事は素直に嬉しかった。
 男同士の戦いだと、本気を出すに足る相手だと言ってくれたのも嬉しかった。
 けれど。それ以上に、ネギは圧倒的な何かに怯えてしまう。
 圧迫感、威圧感、なんでもいいが、第六感的に感じるナニカ。
 今から姿を見せるだろうソレに、どうしようもなく嫌な予感が頭から離れない。

 すっとタカミチがポケットから手を出した。
 居合い拳の構えを解き、自然体で立っている。

「右方より放出。左方より収束――――」

 タカミチの右手から、ネギは激しい魔力の奔流を感じた。
 そして逆の左手からは、吸い込まれそうな程の風を感じる。
 右手から発した魔力は左手へと還り、その過程で魔力の循環は嵐を体現した。

「極而無極。故に、我が円は全を成す」

 落ち着いた声はよく通った。
 その言葉に何の意味があったのか、ネギに知る術はない。呪文でも何でもないただの言葉。
 だと言うのに、何の意味もないハズのそれは、確かにその技の完成を示していた。
 先程まで嵐のように渦巻いていた魔力がピタリと止まる。

「一撃目はサービスだ。避けろよネギ君」

 忠告も遅く。
 混乱するネギに、極大の一撃が迫った。













高音「愛衣。士郎さんがどこに行った知りませんか?」
愛衣「さっきまでは一緒にお姉さまの試合を見ていたんですけど……終わってから白いローブの人が連れてっちゃいました」
高音「そうですか。なら、邪魔しない方がいいのでしょうね。それより……ふふふ」
愛衣「……お姉さま、何か顔が怖いですよ」
(拍手)
 




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あとがき

毎週更新何とか達成。といっても短いですが。
本当は前後で分ける必要などなくほとんど書いてしまってるんですが、一部分納得いってないところがあって前半部分のみとなりました。
ここで区切りたかったというのもありますが、ちゃんと来週にはまた更新しますのでお容赦下さい。

タカミチの新技法については来週士郎が解説します。

2010.05.29 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]

早っ!!
もう更新されているとは!!

今回もきっちり楽しませていただきました
やっぱりデスメガネとえみやんは似てますね
凡人や二流でも天才に勝つことは可能といういい見本ですよね

2010.05.29 | URL | アストレア #wa5wuvhY [ 編集 ]

更新乙です。

一話目から読んでいますが、最近は文章も安定してきているようで、毎回次の展開が気になっています。

2010.05.29 | URL | かーぽ #- [ 編集 ]

Re

・アストレアさん
エミヤにしてもそうですが、決して才能がなかったわけじゃないと思うのです。
ただし、天才と呼ばれるには至らない、並外れた努力なしに開花する事がない性質のもの。
どれだけ努力しても実らない者こそ凡人と言われるのだと思います。
故に努力の人という印象になるのではないでしょうか。
二流だってのは事実かもしれませんけどね。
まぁ今回のネギ戦で言えばタカミチ自力で勝ってますから、タカミチも大人気ないと言えば大人気ないのですが。

・かーぽさん
最初の頃の文章とか読むと書き直したくてたまらなくなるんですよね……。
成長したと思えればいいのですが。

2010.05.29 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]

最近更新が早くて狂喜しております
やっぱり天才VS凡才の戦いは燃える
最後に出てきたタカミチの咸卦法に代わる新たな新技法……
どんなものか非常に気になる
秘密兵器っていいよね

2010.05.30 | URL | ぺこぽん #- [ 編集 ]

Re: ぺこぽんさん

まぁ、タカミチの新技法は凡才らしく誰でもできるけど普通そんなの面倒だからしないって事を大真面目に開発した技ですね。
現時点においては、技法として括る必要すらなく普通に魔力放出と旧来の魔力供給で十分なモノ。
つまりは未完成。致命的な弱点もありますしね。対策もあるけど。
更新頻度はしばらく続けられると思う。毎週土曜更新を目処にします。

2010.05.30 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]

> タカミチの右手から、ネギは激しい魔力の奔流をネギは感じた。
> そして逆の右手からは、吸い込まれそうな程の風を感じる。

タカミチさんがJ・ガイルになっとる!!

2010.05.30 | URL | 鱸の丸焼き #SFo5/nok [ 編集 ]

Re: 鱸の丸焼きさん

修正しました。ご指摘ありがとうございます。
しかしJ・ガイルとは酷いミスをしてしまったものだ……。

2010.05.30 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]

2日かけて一気読みしてしまいました。
素晴らしい文章力が羨ましいです。
ねぎまクロスにしてはややシリアスで好いですね。
というかねぎまクロスでちゃんと更新してる人が少な(ry

2010.06.02 | URL | 塩太郎 #- [ 編集 ]

タカミチ カッケー!!!

更新お疲れ様です。
才能がなくとも努力で強者の高みに登ったタカミチはかっこいいですね~
ここのタカミチはこの試合に勝ってほしいなと思いました。
いずれネギに追い抜かれるかもしれませんが、それでも先達として超えるべき壁としてネギの前に立っていて欲しいです。
さていったいどうなるのか…

2010.06.02 | URL | dai #AGIZr..w [ 編集 ]

タカミチの新たな手札はどんな物なのだろう?
仮に士郎が仮契約すればどんなアーティファクトを得るのかな?
やっぱ無限の剣製に関連した物かそれとも愛衣と同じブラウニーに関係した物か お料理大好き とゆう感じの執事に関連する物なのかな?

2010.06.02 | URL | 虎 #GMs.CvUw [ 編集 ]

Re:

・塩太郎さん
感想ありがとうございます。本当、最近このジャンルは更新少なくて、私も読者としては久しく読んでいないのですが。
幾つか私よりも後続で連載開始されている作品を知ってはいますが、読むには至っていないですね。
そしてその中にも、最近更新みないなぁってのもありますし。うーん世知辛い。

・daiさん
この試合の勝敗は、学園祭編のプロットを作る上で最後まで悩んでいた部分です。
他は割と最初から決まっていたのですが、これだけはかなり悩みました。
勝つか負けるかで今後の展開がかなり変わってきますからね。
結果は土曜に更新するであろう最新話にてご確認下さい。

・虎さん
士郎のアーティファクトは……昔考えていたのはあったのですが、それを友達に話したところ「そりゃねーわwww」とバカにされたショックからお蔵入りしています。
ま、別案もあるにはあるんですが、まだそれを活かすイベントを作りきれていないというのが現状ですね。
果たして最終回までに士郎のアーティファクトは出てくるのか……。
ただ一つ決めている事は、彼がアーティファクトを得る時が、ヒロインが完全に決まる時だと言う事です。

2010.06.03 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]


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