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屈折領域・裏鏡


一次・二次創作を扱っています。現在ネギま!×Fate「夢破れし英雄」連載中。

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番外編:49.5


「病欠・大河内アキラ」





「ハァ……見つからない」

 アキラは深夜の大浴場に、水着着用で侵入していた。
 というのも、先日の襲撃事件の時の話だ。
 幸か不幸か敵を発見してしまったアキラはそのスライムたちに捕まったのだが、その時に士郎謹製の退魔アクセサリーを紛失していたのだ。

 アキラにとって、アレは思い出の品だ。
 魔法という世界観への絆であり、何にも代え難くご利益のあるお守りでもある。
 だから、何としても見つけ出すと気炎を上げて、実行するのもこれで二日目。
 今のところ成果はなかった。

 別に、士郎にもう一度制作を頼めば快く引き受けてくれるだろう。
 けれど、アキラは既に一度士郎からのプレゼント……護符石<タリスマン>を壊していた。
 真祖の吸血鬼なんていう伝説級の魔に対しても効力を発揮した末の事と考えれば、寧ろ士郎にとって喜ばしい事ではあるのだが、その辺アキラは負い目を感じている。

「さすがにそろそろ寝ないと授業がキツイよね……」

 探し始めて数時間。予習復習を欠かすわけにはいかないから、そろそろ切り上げ時だった。
 今日も部活があったし、疲労も中々溜まっている。
 理性的に考えれば、そろそろ捜索は切り上げて明日に備えた方がいい。けれど。

「もうちょっとだけ……」

 アキラは結局、同じ台詞を4回も繰り返し、熱を出して翌日の学校を休んだ。







◇ ◆ ◇ ◆








 不覚、と言えば不覚。
 今まで基本的に学校を休んだ事がなかったというのに、ついに皆勤賞を逃してしまった。

 それを悔やんでいるのかと言うと、別にそういうわけではない。
 アキラにとって昨夜の行動は価値あるものだったし、この結果が分かっていても同じ行動に走るかもしれないぐらいだ。

 けれど結局アレは見つかっていない。だからこんな微熱より、心労の方がキツイぐらいだった。
 どうしようか、と考える。
 もしもこのまま見つからなかったら、仕方がないから士郎に事実を告げるべきか。

 そうするべきなのは理解していた。
 というより、ちゃんと教えておかないと逆に迷惑をかけることになるのだろう。
 でも、それが分かっていても。

「うん、あと一日だけ頑張ってみよう」

 熱でぼうっとした頭のまま、往生際悪くそんな事を呟いた。
 まぁ、取り敢えずはルームメイトを心配させない為にも、捜索を再開する為にも風邪を治さないといけない。
 眠りにつくのに時間は要らなかった。 




 次に目覚めた時、最初に視界に入ったのはネギのアップ。

「うひゃあっ」
「わわわ」

 あわやキスする5秒前。
 というぐらいに近かった。思わずドキリとしてしまうくらいに。

「あの、アキラさん今日休んでたのでお見舞いに来たんですけど……御加減どうですか?」
「あ、うん……もう大分よくなったよ。熱も下がったみたいだし」

 実際に熱を測ったわけではなかったが、少なくとも体感的に熱っぽさは消えていた。
 これなら、少なくとも明日も学校を休む事はないだろう。

「それは良かったです。林檎持ってきたんですけど食べますか?」
「うーん……」

 正直に言えば、寝起きで喉も乾いていたし食べたかった。
 けれど、ネギが上手く林檎の皮を剥いているイメージを持てなかったアキラは、やんわりとその申し出を断る。
 林檎なら、後で自分で剥いて食べれば良い。

「それよりどうしたんですか? アキラさん、今まで皆勤賞だったのに」

 というより、基本的にあのクラスのメンバーが風邪で休むというのは珍事の部類に入る。
 皆元気で、病弱なキャラに見えても芯は強いものだ。
 その中でも運動部は特に丈夫で、基本的に全員学校を休んだ事はない。
 バカレンジャーは図書館島の一件で皆休んでいたが。

「うん、ちょっと捜し物をしていてね。あまり寝てなかったから、体調を崩しちゃったみたいだ」 

 その事を素直に喋ったのは、ネギから士郎に伝わる事はないと考えた事もある。
 それ以上に、アキラがネギに隠し事が出来なかっただけ、というのもあるのだが。

「捜し物ですか?」
「うん。大事な人に貰った、大事な物なんだ」

 大事なものではあるけれど。それはもう、“大事な”なんて形容が似合うレベルでは無くなっている。
 ないと落ち着かない。
 こうやって風邪を引いてしまったのも、アレを失くしてしまったからなのではないかと思える程に。

「もしかして、また捜しに行こうとか」
「ううん。治るまではじっとしてるよ。ああでも、もう熱もないみたいだし明日からなら……」
「ダメですよ! ちゃんと治るまでは安静にしないと」

 ネギの言うことも尤もだ。
 大体、こんな事で体調を崩したと士郎が知れば、間違いなく説教が待っている。
 あれで中々説教が好きというか、間違いを放っておくことができないというか、神経質な面がある。
 それでは本末転倒だと言うことは分かっているのだけど……これは、アキラのワガママだった。

「じゃあ、僕が代わりに探してきます。それならいいでしょう?」
「ダメだよ。それじゃあ今度はネギ君が風邪を引くかもしれないし」
「大丈夫ですよ。こう見えても僕、結構丈夫なんです」

 本当に幼かった頃ならいざ知らず、今のネギなら普通の病気にかかることはまずない。
 アキラはネギの強さは知らなかったが、魔法使いであるのならそういうものなんだろうと想像する事は出来た。
 だから、続く言葉はその発言を疑ったわけではなく、純粋に心配してのものだ。

「でも先生、最近疲れてたでしょ? 無理はダメだよ」
「大丈夫です。随分慣れてきましたから」

 何に、とは聞かなかった。
 確かに今のネギは精力的というか、元気であるように見えたからだ。
 それは空元気だったのかもしれないけれど、ここで断ったところでネギは無理やりついて来るのだろう。
 下手したら教室の中でも釘を差してくるかもしれない。それは、色々と面倒だった。

「分かったよ。なら、ネギくんに頼もうかな」
「ハイ、任せて下さい!」
「でも、無理はしないこと。ネギくんが私の代わりに風邪ひいたんじゃ、本末転倒なんだから」

 手間のかかる弟ができたみたいだ、なんて。
 世話になっているのは自分だと言うのに、アキラはそんな事を考えるのだった。






◇ ◆ ◇ ◆








「見つけましたっ! コレでいいですか?」
「は、早かったね……」

 ネギに護符の特徴を教えて、送り出してから一時間程度。
 だと言うのに、アキラが風邪を引くまで頑張った作業を、ネギはたったそれだけの時間で完遂してみせた。
 凄い徒労感に苛まれる。けど、それは八つ当たりだ。
 それに、今は見つかった喜びの方が大きかった。

「でも、ありがとう先生。助かったよ」
「いえ、どういたしまして。でも、何なんですか? そのアクセサリー」

 護符には、アキラにも分かるくらいに魔力が宿っている。
 と言っても、普通とは違うとハッキリ分かる感覚を、魔力という得体の知れないモノに求めているだけなのだが。
 しかし、ネギが反応するのならばそれは魔力で間違いないハズだった。
 或いは単純な興味本位の可能性もあるが、ネギの目は初めて見るくらいに真剣で、口調とは裏腹に普通の反応ではない。

 それも当然。ネギは、吸血鬼事件の事を思い出していたのだ。
 僅かな魔力の残り香を切っ掛けに気づいたあの事件。
 この魔力もまた、悪意ある何かによるものである可能性は否めない。
 つい先日、そうした心構えを諭されたせいもあり、今のネギは神経質になっていた。

「これはね、お守りなんだよ」
「お守り、ですか?」
「そう。持ってるだけで悪いモノを寄せ付けないんだって。まぁ、数が多いと破られる事もあるみたいだけど」

 エヴァンジェリンにも効力を発揮した護符が、たかがスライム程度に破られるハズはない。
 まぁ、エヴァンジェリンも本気を出せば破る事は出来たのだろうが。
 何にせよ、本体以外の鎖に対する防護を考慮していなかった士郎の片手落ちなのだが。

「数が多いと、ですか?」

 ああしまった、とアキラは思う。
 確かに言い回しがおかしかった。いや、これで正確、完全と言える程に間違いのない答えなのだが、だからこそマズイ。
 言ってしまってもいいのだろうか。一瞬アキラは逡巡する。

 ネギは魔法使いだ。その存在を知っている事、知っているだけであるという事を、喋ってもいいのかもしれない。
 けれど同時に、ネギにこそ知られてはいけない事なのかもしれないと考える。
 どちらにせよ士郎に判断を仰がねばいけない事だった。
 自分の判断、行動は、魔法に関わりある問題に関して全て士郎の責任となる。
 だからこそ、アキラは慎重過ぎるくらいで丁度いい。

「うん。何の事だろうね?」

 笑顔で返す。さも、何も知らないのだと、知らないという事さえ知らないのだと。
 そう、見せかけるために。

「さあ、僕に聞かれても……」

 案の定、困ったのはネギだった。
 人がいいから、なのだろうが、困らせてしまった原因はアキラにある。
 ほとんど思いつきの行動だったとは言え、理由があったとは言え、申し訳ない気持ちになった。

 しかし、困ってしまった本当の理由は、アキラの記憶処理についてネギが自信を持てなかったからだ。
 アキラがあの事件の後、士郎についていったのは知っている。
 今まで大して気にしていなかったけれど、確かにその姿を見た記憶があった。
 アキラはあの夜の記憶を消されているのか。だとしたら処理したのは士郎で、あのアクセサリーも彼が持たせたものではないのか。

 ただ、その疑問に答えを出す事が、有意義だとはネギには思えなかった。
 確かにアキラは自分の生徒で、ある意味でネギの管轄であるとも言える。
 だから、正体がバレているのならば記憶を消す……或いは、誰にも口外しないようにお願いしなければならない。
 けれど、既に士郎によって記憶処理がされているのならば、それを口に出すのも憚られた。
 責任と義務の狭間に立って、つまりネギは逃げたのだ。
 真相を究明すれば、或いはネギが決断を下し、アキラの記憶を消さなければならないかもしれない。
 明日菜たちと、魔法を含めた交流をする内に、ネギには記憶消去に忌諱感を持っていた。
 現状問題がないのなら、無理に聞き出す必要もない。
 先日全肯定なんて出来ないと不審にも思った相手を信じるというカタチで、ネギは逃げたのだ。

「とにかく、ありがとうね。この御礼は必ずするよ」
「いえ、いいですよ。先生として当然の事をしただけです」
「それでも。まぁ、大したものは出せないから、遠慮しなくていいよ」

 実際、クッキーとかその辺になるだろう。
 紅茶党だと聞いているから、合いそうなお菓子でも贈れば十分だと思う。
 手作りでもいいし、上手く出来なかったらアルトリアでケーキを買ってくればいい。

「じゃあ、楽しみにしてますね。それと、風邪はちゃんと治して下さい」
「うん。今日は本当にありがとう。また明日、学校でね」




 結局、手作りのクッキーをネギに渡したアキラだったが、その事で一悶着あったのはご愛嬌だろう。
 結局この小さな事件は、アキラとネギが少しだけ仲良くなった日常の一コマなのだから。

 例えこの時のネギの逡巡が、後に災いの引き金になるとしても。





あやか「手作りクッキー!? お返し!? 何ですの何なんですのその嬉し恥ずかしイベントは!?」
アキラ「あ、いや、ただのお礼で別に深い意味は……」
あやか「それでも! ああ、何で私ったら思いつかなかったんでしょうネギ先生が紅茶好きだと知っていたのに!」
アキラ「泣かないでよ……」
(拍手)
 
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後書き

割とサクサク書けたので、誤字チェックだけして公開する事にします。
番外編は他にも色々ネタがあって、2~3kbぐらいでストップしているのが幾つかあるのですが。
書かないとなーとか思いながら、修学旅行前の話とかは昔過ぎて手が付けられないです。
しばらくマトモに書いてなかったので文章おかしいかもしれませんが、暇ができたら書き直しますのでお容赦下さいな。

2010.03.23 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]

多分初カキコだと思います。
問題の条例は東京都内だけで、他は関係ありませんよ。(ただ、出版社が東京だと出せないそうですが・・・)
あと、今は反対多数で決まっていないようですが、まだわからない状態です。
反対署名することも出来ます。
モバゲーの小説で詳しく載ってるのがありました。

2010.03.23 | URL | ダンプ #5VnSotLQ [ 編集 ]

Re: タイトルなし

他は関係ないというわけではないハズですが。
というより、今回の条例ではそうであっても、他県が追従する可能性が高い、という話ですが。
大阪は既に追従を検討しているようですし。
出版社の関係もあるし、一度決まれば全国に普及するのは自然な流れでしょうね。

それと、SSと関係のない話題は雑記の方にお願いします。

2010.03.23 | URL | 夢前 #qiIB0A1Q [ 編集 ]


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